亀田興毅選手が引退されたということで久々に考えることがありました。
今こうして、亀田3兄弟を回顧してみると、
06年の長男・興毅vsランダエダ戦と07年の次男・大毅vs内藤大助戦以降、
本質を見ないでトチ狂ったように批判のみ行う、
世間の声が多かったような記憶があります。
亀田興毅選手は、正直言うとチャンピオンを名乗れるような実力はありません。
ファイトスタイルも、KOできるようなパンチ力とかが無かったため、
ひたすらアウトボクシングに徹し、判定を狙う形を貫いた。
過去の試合で面白かった印象も特に無し。
マッチメイクも初期の頃はかなり有利な物が多く、
作られたチャンピオンであることは否めませんでした。
ただ、スパっと「嫌い!死ね!」「ボクシングファンを舐めるな!」と
思えない部分として、
彼のここまでの生い立ちにかなりツラい部分があったことがどーしても
チラついてしまうからなんですよね。
それは、3兄弟の父・史郎氏の存在です。
僕が中学生の頃、よく「ZONE」(※TBSで放送されてたドキュメンタリー番組、亀田3兄弟が世に出るきっかけとなった)を見ていたのですが、3兄弟がよく史郎氏に恫喝まがいのボクシング指導を受けてたシーンが映っていました。
彼らは義務教育すら父親のエゴで受けることもなく、
対外試合に負ければ怒鳴られ、会場にそのまま置き去りにされてるようなこともザラ。
「お前らがダメなら亀田一家は終わりや!」など、
子供にプレッシャーをかける耳を疑うような発言もよく見ました。
プロになってからも、
3兄弟の「このベルトは親父にプレゼントしたい」、
「でも俺らは親父がいないとダメなんです」とかね。
僕は、彼らの歴史が史郎氏による虐待の産物だと思っています。
亀田3兄弟の根本的な問題は、ボクシング界を掻き乱したとか以前に
亀田史郎という一人の人格破綻者が、
息子達を「世界チャンピオンになりたい」という自分勝手な夢のために、利用し虐待し続けた事実があったことなのではないでしょうか。
今となっては、3兄弟の数々のビッグマウスも、
大人に助けを呼び求めていたようにしか見えないです。
色々ボクシングファンとして思うことはありましたが、
亀田興毅選手お疲れ様でした。